
節約大好きなわたしなのですが、最近はちょっと考えてしまうことが増えてきました。
というのも、お金を貯めることが当たり前になりすぎて、うまく使えなくなってきたような気がするんです。
たとえば、遊びに出かけたとき。
カフェのドリンクの値段を見て「うわ、高っ」と思ってしまったり、「これは高いから違うのにしようかな」と、自分の気持ちよりも値段を優先してしまう。
お小遣いをもらっているので、その範囲の中であれば遠慮なく使っていいはずなのに、ついこんなふうに考えてしまいます。
「一人旅に行くために貯めておかないと…」
「本当に欲しいものがあったときのために…」
と、なんだかんだ言い訳をして、日常の中ではほとんど自分のためにお金を使わずに暮らしているんです。
もちろん、そうすることで
- お金が貯まりやすくなる
- 無駄なモノが増えにくい
- 買い物の判断がシビアになる
など、よい面もたくさんあります。
実際、節約生活のおかげで貯金額は少しずつ増えてきています。
でもその一方で、いつもどこかに漠然とした不安がある。
そして、お金を使うときに気持ちよく使えない自分がいるんです。
この記事のもくじ
YouTubeで見た「浪費用資金はインデックス投資でつくる」という考え方
そんなとき、ふと見かけたYouTube動画が心に残りました。
この動画では、こういう考え方が紹介されています。
「インデックス投資をして、将来のための資産を育てながら、“浪費用の資金”も一緒に増やせばいい」
つまり、節約=我慢というだけでなく、「使うためのお金」も投資の力でつくっていこうという発想です。
わたしはこの考え方に、ものすごく納得してしまいました。
わたしはずっと、
「貯めることこそ正義」
「使わない=堅実」
と思い込んでいたけれど、お金は“守る”だけじゃなく、“喜びのために使う”ことにも価値があるんですよね。
それを、投資という形で少しずつ育てていけば、
「使っても減らない」
「安心して楽しめる」
という気持ちが生まれてくる。
自分には、そういう発想がすっぽり抜けていたな…と気づかされました。
おいしいお肉と、「今しか味わえないもの」
話は少しそれますが、先日、和牛専門店「やまのおかげ屋」のサーロインステーキを贈り物でいただいたんです。

赤身の旨味と脂の甘みがとてもバランスよくて、箸でも切れるくらいの柔らかさ。
口に入れた瞬間、「ああ、これが本物の和牛なんだ」と、思わず感動してしまうような味わいです。

…でも正直、そのときのわたしは、その感動を最後まで味わいきれなかった。
というのは、「体がついていかなかった」からです。
脂がしっかりのっていておいしいお肉なのに、食べる人間の胃袋が適していないという悲しい現実…。
これがあと20歳、いや10歳若かったら違ったのかもしれないのですが、40代の自分には脂身たっぷりのお肉はもう合っていなかったのです。
つまり、“体が受け取れる”タイミングにも限りがあるということです。
お金もこれと同じなのではないでしょうか。
いくらお金があっても、いくらその気になっても、「今」でないと味わえないものが存在する。そんな気がするのです。
お金は「ためる」だけじゃない、「味わう」もの
節約って、大事なことですよね。
でも、目的がはっきりしないまま節約だけが習慣化すると、「お金を使うこと=悪いこと」になってしまう。
人生折り返しの歳になってみると、それって、ちょっともったいないなと思い始めました。
そろそろ、ただ「貯める」だけでなく、「味わう」ことにもちゃんとお金を使ったほうがいい年齢になったといえるかもしれません。
自分の心が動いたとき、少し高くても「これがいい」と思えたら、それはきっといい使い方なはず。
「これは浪費じゃなくて、心への投資なんだ」
そう思えるように、少しずつ“使う練習”もしていきたいなと感じています。
おわりに:節約のその先にある「自分を大事にする使い方」
節約上手でいることは、誇らしいことだと思っています。
でも、お金の使い方が自分を縛るものになってしまったら、本末転倒ですよね。
カフェで少し贅沢なドリンクを頼むような、そういう“小さな喜び”のためにお金を使える自分でありたい。
節約と浪費のあいだにある、“ちょうどいい”お金の使い方。
これからはそれを、自分なりに探していけたらと思います。