通信制高校選びで迷ったわたしが大切にしたポイント

通信制高校の選び方には、いくつかの大切なポイントがあります。


子どもにとって最適な学びの環境を見つけるためには、学費や通学時間、学校の雰囲気、サポート体制、カリキュラムなど、さまざまな要素を総合的に考慮することが大切です。


実際、わたしも子どもの学校選びで悩んだことがありました。


とくに、学費の違いに驚いたり、通学時間が長すぎると子どもが続けられるか不安になったり、学校の雰囲気が子どもに合うかどうか心配になったり…。

最終的には、子どもが気に入る学校を見つけることができ、中学校では不登校だったにもかかわらず、現在は楽しそうに通学しています。

この記事では、わたしの経験をもとに、通信制高校選びで重要なポイントをお伝えします。


お子さんにとって最適な学校を見つけるために、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。

学費

通信制高校には公立と私立があり、それぞれ学費に大きな違いがあります。とくに家計を管理している立場だと、学費の負担は大きなポイントですよね。


公立の通信制高校は、何といっても学費が安いのが大きな魅力です。年間の学費は約5万円程度で、私立に比べるとかなりリーズナブル。これなら、無理なく学費を捻出できそうですよね。

一方、私立の通信制高校は学費がかなり高額で、年間約25万円が平均です。さらに、入学金や教材費、施設費などの追加費用もかかるので、実際にかかる金額はもっと増えることが多いです。


正直、こうした費用を考えると、ちょっと「大丈夫かな？」と不安になることもあるかもしれません。


とくに私立の場合、学校やコースによって金額が大きく異なるので、事前にしっかりと調べておかないと、予想以上に費用がかかってしまうこともあります。

でも安心してください。国の「高等学校等就学支援金制度」を利用すれば、一定の年収制限を満たす家庭には学費の一部が支給されることがあります。


この制度をうまく活用すれば、かなりの負担軽減が期待できますよ。


支援金がもらえるかどうかは、しっかりと確認しておく必要がありますが、手続きをきちんとすれば大きな助けになるはずです。


また、私立の通信制高校は学費が高い分、施設やカリキュラムが充実していることも多いです。


とくに、専門的なコースや自由な学びができる学校も多いため、お子さんが興味を持っている分野に特化した教育が受けられる場合もあります。


しかし、家計とのバランスを考えながら学校選びをしっかりとすることが大切です。

最終的には、学費だけでなく、学校の教育内容やサポート体制、学習環境なども十分に考慮し、お子さんに合った学校を選ぶことが大事ですね。


無理なく家計をやりくりしつつ、最適な選択ができるように情報を集めて、納得のいく決断をしたいものです。

通学時間

通学時間というのも学校選びで大きな要素となります。


オンラインではなく、通学スタイルを希望するならば、無理なく通える学校を選ぶことが大切です。


通学の負担というのは人によってさまざまなので、一概にはいえないのですが、次のような点は気にしておくのがおすすめです。

例えいい学校だとしても、通学するのにへとへとになってしまって、だんだんと学校に通うのが億劫になってしまうようならば本末転倒です。


また、インターネットを使えば、家から学校までにかかる時間や交通手段を調べることができますが、実際に学校まで行って確認するのを忘れないようにしましょう。


地図では平坦だと思っていた道のりが坂道だった

学校の近くに治安の悪い場所がある



実際に足を運ばないとわからないことはたくさんあります。お子さんと一緒に歩いて、負担なく通えるかということをしっかりと確かめてくださいね。

登校スタイル

通信制高校には、学校によって登校スタイルが異なりますが、ほとんどの場合が次のどれかに当てはまります。

それぞれ、詳しくみていきましょう。

日にち指定登校

月に数日、学校から決められた日に学校に登校します。

従来の通信制高校はこのスタイルで、公立の通信制高校もこれにあてはまることが多いです。

曜日指定登校

学校から決められた曜日に登校します。

週1日~3日であることが多く、学校によっては生徒の希望により登校日数を選べることもあります。

毎日登校

一般的な高校と同じように毎日学校に通うスタイルです。

週1~3日の曜日指定登校をし、学校に慣れてきたら、毎日登校に変更できる学校もあります。

自由登校

自由登校とは、文字通り、生徒は好きな時間に登校し、好きな時間に下校する登校スタイルです。

大学の授業のように、自分の選択している教科に合わせて授業に出るイメージです。

オンラインのみ

インターネットが発達した現代だからこそ生まれた、新しい形の通信制高校スタイルです。

動画などを使い、自宅で学習していきます。

ただし、オンラインのみといっても卒業まで学校に一日も通わなくていいということはなく、スクーリングはあります。

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サポート体制が充実しているか

通信制高校を選ぶ際は、サポート体制が充実しているかも確認しましょう。

通信制高校での勉強についていけるか不安な場合でも、サポート体制が整っていれば安心ですよね。

学習面はもちろんのこと、メンタルケアや生活面でのサポートに力を入れている通信制高校も増えています。


カウンセラーが常駐していたり、定期的に相談できる体制が整っている学校もあります。

通信制サポート校って何？

通信制高校について調べていると出てくるのが、「通信制サポート校」というものです。名前は似ていますが、通信制高校とサポート校は全く別のものなので、注意が必要です。


通信制サポート校は、通信制高校に通う生徒のための補助組織です。


通信制高校では、勉強は独学で行わなければならないため、途中で挫折してしまうケースや卒業までに時間がかかってしまうようなケースが少なくありません。そうならないように、勉強や生活、精神面でサポートすることがサポート校の目的です。塾や予備校に近い存在ですね。


通信制サポート校は学校教育法で「高等学校」と定められているわけではないので、通信制サポート校だけで勉強したとしても、高校卒業資格を取得することはできません。

通信制サポート校を利用するならば、通信制高校に入学する必要があります。


通信制サポート校の多くは通信制高校と提携しているので、気になる通信制サポート校がある場合には相談をしてみましょう。



また、通信制サポート校を利用する場合、通信制高校の学費にプラスしてサポート校の費用がかかるのを忘れないようにしておきましょう！

カリキュラム内容

通信制高校によっては特別なカリキュラムやコースを用意している学校もあり、内容はさまざまです。

自分に合ったカリキュラムやコースを選ぶことで、勉強だけでなく、自分の興味や将来の夢につながることを学べる機会が広がります。

通信制高校は、全日制高校に比べて時間にゆとりがあり、柔軟なスケジュールで自分のペースで学べるシステムが整っています。


このため、勉強に集中するだけでなく、ほかの興味や活動にも時間を使いやすい環境が整っています。

高校生にとって勉強は大切ですが、それだけに縛られる必要はありませんよね。自分の興味や新しいことに挑戦することも、将来にとって非常に価値ある経験になります。


たとえば、趣味や好きなことを深めることで、自然と新しいスキルを身につけ、将来の選択肢も広がります。


子どもたちには自由にチャレンジできる環境を提供し、勉強とバランスを取りながら、新しいことを学ぶ楽しさを感じてほしいですね。

学校の雰囲気

学校に通ううえで忘れてはならないのが、学校の雰囲気です。


通信制高校を選ぼうとしているお子さんのなかには、「人づきあいが苦手」、「学校という場所がイヤだ」という子もいることでしょう。


そういう子にとって、自分が安心して気持ちよく通える学校の雰囲気というのはとても重要です。


親としては、少しでもいい通信制高校を選びたいと思ってしまうかもしれませんが、実際に学校に通うのはお子さんです。いくら学校の実績がよく、大学や専門学校への進学率が高かったとしても、お子さんが学校に馴染めず、通えないというのではまったく意味がありません。


お子さんが気持ちよく通える環境というのが何よりも大切です。


オープンキャンパスでこのようなことをチェックしてみましょう。

学校によって環境、雰囲気は違うので、必ずお子さんと一緒に学校に足を運び、お子さんの意見をしっかりと聞いてくださいね。

学校選びの参考にした本

通信制高校への進学を決める際に、さまざまな本を読みましたが、わたしが読んで役に立ったと思う本を紹介しておきます。

通信制高校の概要から実情までを知ることができる本です。通信制高校の話だけではなく、現代の教育システムの問題などにも触れられています。


複数の専門家により執筆されているのですが、どなたからも教育への熱意と子どもへの愛情を感じ、読んでいてときに胸が熱くなることもありました。


通信制高校に関心があるご家族はもちろん、学校関係者の方々にも読んでいただきたいですね。

『通信制高校があるじゃん！』は、全国の公立・私立通信制高校1校1校の詳細を網羅した、唯一の通信制高校進学ガイドブックで、毎年発刊されています。

600ページを超える分厚さで、読み物というよりは調べものに使うという印象の本です。

お値段もそれなりにするので、通信に行きたいという気持ちが固まって、どこの学校にしようかなという段階になってから購入するのがおすすめです。

まとめ

簡単なことではありませんが、子どもにとって最適な環境を見つけるためには、学費や通学時間、学校の雰囲気など、しっかりとしたリサーチが欠かせません。


実際にわたし自身もたくさん悩みましたが、最終的には子どもが安心して通える学校を見つけることができました。


大切なのは、焦らず、じっくりと情報を集め、子どもと一緒に考えること。

この記事が、これから通信制高校を選ぶ際の参考になれば嬉しいです。


お子さんにとって最適な学校を見つけ、充実した高校生活を送れることを心から願っています。