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低コスト生活は、情報との付き合い方の見直しからはじまる

低コストな生活を送るためには言うまでもなく、「お金を使わないこと」が大前提です。


けれども、この当たり前こそが一番難しい。だからこそ、多くの人が悩んでいるし、わたしもその一人です。


そんなわたしが低コストな暮らしを送るために気を付けているのは、「余計な情報を入れないこと」です。


というのも、情報が増えれば増えるほど、欲望も一緒に増えていってしまうからです。


今回は、明治の蓄財王・本多静六氏のユニークすぎる節約マインドをヒントに、現代でも無理なく実践できる「情報との付き合い方」について、わたしなりの視点でお話ししてみたいと思います。

明治の蓄財王・本多静六の驚異の楽しみ方

質素倹約を旨とした生活を送り、資産を築き上げた明治時代の偉人、本多静六氏をご存じですか?


節約をしている人ならば、彼が推奨した「四分の一天引き貯金法」を一度は聞いたことがあるかもしれませんね。


本多静六氏が書いた『私の財産告白』は、蓄財の大切さやノウハウを詰まった本として有名ですが、実はほかにもたくさんの本を出しています。


そのなかの一冊に『私の生活流儀』という本があります。『私の財産告白』に隠れてしまって、あまり話題に上りませんが、お金以外の暮らしの考え方にも言及している名著だとわたしは思っています。


さて、そんなわたし的名著な『私の生活流儀』ですが、これはさすがにキビシイのではと思っている件があります。


それは何かというと、「買い物は気分だけでする」というもの。


どういうことかと申しますと、本多静六氏は日々、奥さまや書生、お孫さんを連れて散歩にでかけるのを楽しみにしていたようなんですが、出先で何かを見つけても、実際には買わずに「買ったつもり」「味わったつもり」で楽しむ、というのです。


たとえば、和菓子屋さんの前を通っておいしそうなお菓子を見つけると、「ほら買ってあげよう。たんとお食べ」と、買ったつもり、食べたつもりで楽しむというのを日常としているのです。


敬愛する本多静六氏とはいえ、これはさすがに…ツラすぎる! 凡人にはハードル高すぎです。

たんぽぽ
本多静六のメンタル力はさすがすぎて、真似するのは難しいわね


欲望を刺激する世間

たとえば、ショッピングモールに出かけたとしましょう。


洋服を見たり、雑貨を眺めたりとぶらぶらしていると、どこからともなく、鼻をくすぐる甘〜い香りが漂ってきます。


その出どころを探してみると、なんと、新規オープンのドーナツ屋さんがあるではないですか。


キラキラと輝く看板を見れば、テレビでも取り上げられていた話題のお店。行列までできています。


列に並んでいる女性たちの会話に、つい聞き耳を立てると、

「このあいだ、ここのドーナツもらったんだけど、すごくおいしかったんだよね」

「そうそう、SNSでも話題になってるよね」

なんて声が聞こえてきます。


さぁ、こんな状況、あなたならどうしますか?


香りをかぐ前までは、ドーナツのことなんて1ミリも頭になかったのに、今やもうドーナツのことで頭がいっぱい!


果たして、本多静六一家のように、「あぁ、おいしかった」と食べた気分だけで満足し、スキップで家に帰ることができるでしょうか?


……わたしだったら、絶対に無理です。「ものは試しに一度くらいは買ってみようかな」と思ってしまうこと、間違いなし。


わたしのように、強靭なメンタルを持ち合わせていない民であれば――
香りをかがない・見ない・噂を聞かない。


それが、誘惑に勝つ努力も、気合も必要ない、“最も楽な生き方”なのです。

はこべ
欲望は自分のなかからじゃなくて、外からやってくるのだ!


低コスト生活を目指すには情報を減らすが吉

わたしたちはふだん、あまり意識していませんが、目、耳、鼻を通して入ってくるすべてが「情報」であり、同時に欲望を刺激する材料でもあります。


たとえば、明らかな宣伝であるTVコマーシャルだけでなく、SNSや動画配信、ショップのディスプレイ、さらには道行く人のファッションに至るまで、あらゆるものが「欲望の種」をまいてくるんですよね。


一度でも欲望の芽が生えてしまえば、抑えるにはなかなかの精神的エネルギーが必要です。


「これを逃しちゃうと、もう手に入らないかもしれないよ」

「これくらいなら買ってもいいんじゃない?」


――そんな“悪魔のささやき”が、耳元でささやいてきます。


これに抵抗するには相当なメンタル力が必要ですが、凡人には……なかなか難しい。

情報との距離感が、欲望との距離になる

だからこそ、お金を使わない生活を目指すなら、「情報を入れない」ことが大切なのです。


もちろん、現代社会で完全に情報をシャットアウトというのは土台無理な話。本気でやるなら、スマホもパソコンも捨てて、山奥にでもこもるしかありません!


でも、街で暮らすわたしたちにもできることがあります。

今日からできる「情報断ち」のコツ

では、街に住むわたしのような凡人ができることは何でしょうか? それは、単純に少しでも情報と接する時間を減らすことです。

目的もなく、店や人が多い場所に出かけない

ネットでお得なセールがやっていないかを調べない

テレビや雑誌、SNSなどで流行をチェックしない


当たり前すぎることですが、こうした日常のちょっとした行動を変えるだけでも、入ってくる情報はグッと減り、欲望の芽も生まれにくくなるというわけです。

「知らなければ、欲しくならない」

大切なのは、“目的のある情報収集”だけに絞ること。なんとなくの情報漁りこそが、無駄遣いの入り口なのです。

知らないものは、欲しくなりようがない。

知ってしまうから、欲しくなる。


これに尽きるのではないでしょうか。

せり
スマホをいじっていると、つい余計な情報を見てしまうので、注意しないといけないですね


まとめ

欲望に抗う強い精神力を持っていないと感じる人ほど、欲望を刺激する情報から少し距離を置くことが大切だと思います。


わたしたちは日々、無意識にたくさんの情報を受け取っています。広告やSNS、周りの人の話など、目にしたり耳にしたりすることで、自然と欲しいものややりたいことが増えていくんですよね。


だからこそ、意識的に情報を減らすと、無駄な欲望を減らすことができるのです。


最初は少し意識して変えていかなければならないかもしれませんが、少しずつその変化を実感できるはずです。


無駄なものにお金を使わない生活を実現するためには、まずは情報をコントロールすることが大きな一歩だと感じています。



【低コスト生活を目指す心構えを学べる本】


1.『私の生活流儀』

本多静六氏の哲学が詰まった名著。

本多氏のライフスタイルと考え方は、今でも十分に通用するものがあり、実生活に役立つ視点が多く詰まっています。

わたしも何度も読み返して、日々の生活に活かせるヒントを得ています。

本多静六氏の哲学に興味がある方はぜひ読んでみてくださいね。


2.『欲望の見つけ方: お金・恋愛・キャリア』

「人は他人の欲しがるものを欲しがる。欲望はその人自身の内側からはわいてこない」。

少し難解な部分もありますが、哲学者ルネ・ジラールの「模倣の欲望」理論に基づいて、欲望がどこから生まれるのかを深く掘り下げた本です。

無意識に抱く欲望の正体を知ることで、今後の選択が少し変わるかもしれません。

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